「エンジニアの未来サミット0905」に参加してきた

技術評論社エンジニアの未来サミット0905に当選し参加してきましたので感想など。


勉強会みたいのは何度か参加したことはあったんだけど、こういうパネルディスカッションみたいのははじめて。応募時はアルファブロガーな面々が話すということで正直ミーハーな気分で軽く登録したんだけど、実はこのところ今後のキャリアについてちょっと真面目に考えるようになった*1のでちょうどよかった。


13時〜@秋葉原UDXで二部構成。18時まで話聞きっぱなしだったので書くとキリがないんだけど、印象に残った話をいくつか。

第一部:おしえて!アルファギーク─エンジニアが幸せになる方法

まずはパネラーの4名が比較的自由にIT業界、ひいてはエンジニアの未来像について語る。


よしおかひろたか氏が進行だったこともあり、OSSに対して積極的に言及されていた。OSSといってもむしろブログなどで情報発信しているのも広義に含まれていた気がした。その中の話と、自分の身の回りを見て思ったことがあって、やはり情報発信「する」人と「しない」人が二極化してきていて、「する」人が完全に情報結節点になっていて、情報inputは増える一方で、「発信しない」人とますます格差が広がっていっているのを感じた。


これはインターネット上でもそうなんだけど、社内に限っても同じだなというのはずっと感じていたこと。社内に限っては圧倒的に前者であるという自負があるんだけど、オープンなインターネットの世界の中では自分はまだまだ情報発信が足りてないなと思った。

このブログだって更新が滞っていた*2んだけど、これは日々の多忙にかまけていたというのと同時に、世の中に有用であろうと自信を持っていえる情報がこれといってないと思ったからというのもある*3
だけど、もっと積極的に意思を発信するツールとして使っていけばいいような気がしてきた。

第二部:弾 vs. 個性派エンジニア ─サバイバル討論

dankogai氏に対抗してその他若いエンジニアが論戦を張る・・なんてのを想像していたんだけど、全6名は全く対等だった気が。でもなかなか面白かった。

第一部よりちょっと砕けた感じで、観客もよりのめり込んでいたような空気を感じた*4


ただ、質問者が若い人が多かったからかもしれないけど、先輩エンジニアから若年エンジニア向けた話に寄っていたような気もした。


こちらもいろんな話があったけど、特にゼロスタートの山崎さん*5の話が生々しくて面白かった。いろんな自分の失敗歴史が走馬灯のように・・というのもあるけど、

  • 失敗してもいいけど、ケツは全部拭く覚悟でやるとトンでもなくスキルアップする
  • 自分のやったことない分野でも、イベントドリブンにくらいついていくのが自分に合っている
  • 社内で発言力をもち、かつ部下を抱えて自分のスキルを継承し続けることが良いサイクルを生む

というのが共感できた。なぜかたまたま前日も旧同僚とそんな話をしていたところなんだよね。


自分はメインは開発系プログラマーなんだけど、インフラも比較的社内では強いほうなので、両方やってきた。ようやく最近部下を数名抱えて、ここ数ヶ月で自分しかできなかったことを部下が再現できるようになってきて、自分は新しいことをチャレンジしていける環境が整ってきたところだったので、考えてることが実によく伝わってきた。

全部聞き終えた感想

実はこのところ自分の歩んできたキャリアや環境、これからのキャリアパスについて悩んでいた部分があったんだけど、今日の話を聞いていて大枠としては間違ってなかったんじゃないか、と思ってきた。


ただ技術者としてはちょうど今30代半ばに差し掛かったところで、本当にやりたいことを見つけて、自分の耐えられるリスクを見極めて、慎重に追求する時期なのかなと思った。


家も購入したし子供も生まれた。


でもだからといってローリスクローリターンな生活を大過なく過ごすのも面白くないし。

かといって20代と同じようなリスクを受け入れられるとは決して言えないし。


ただし20代では持っていなかったスキルや経験は着実に身に着けられていると思う。それを踏まえて、これからのキャリアパスを模索する時期に正にさしかかってきたんじゃないかな、と客観的に考えられるイベントだったかなと思う。

*1:実は最近刺さったのが d:id:Chikirin:20090505d:id:Chikirin:20080121 。自分は今年35歳で、今後のキャリアがそろそろ硬直化してしまいそうな気がしてきていたところ。

*2:という訳で3ヶ月ぶりにエントリ書いてみたりしているわけです、ハイ。

*3:でも実際にはなんとはないエントリでも有用と受け止めてくれる人はいたりするんだよなー

*4:dankogai氏への期待の高さはすごかった(イロんな意味で)

*5:当日までロケットスタートの社長が来ると思っていたのは秘密